昔ながらのかまど炊きと手絞りで大事に豆腐をつくっています。

2017.11.11

講演会と子育て

竹下和男氏の講演会「お弁当の日から考える子育て」を小学校で聴いた日の夜。
 
7才の次男が、すすんで台所に立った。
それを見て、3才の三男が、包丁をもってカブを切った。
「もっとこう切るんだよ」と12才の長男が三男に教えてあげていた。
「味噌汁の味噌はこのくらい入れるんだよ」と10才の次女が次男に教えてあげていた。
 
そして、私も子供への言葉が変わった。「あなたたちのために、教えてあげるね」と笑顔で言えるようになった。
 
長男「今、お母さんがいなくなったら、子供5人で生きていけるかなぁ?」
子供たち「いける!いける!」
 
母親が子供に教えること、それはこのことに尽きるのだろう。
 
講演会では、小学5年生で、両親を亡くした女の子が、妹と弟と3人で生きていく話がでてくる。その女の子は、すでに母親から家事の全てを教わっていたから、親戚の家に行くという話を断り、自分でその道を選んだ。最初は自分が一人で家事をしていたけれど、しだいに、兄弟全員でやるようになった。大人になり、竹下氏の講演会を偶然聴いた彼女は、講演会の後、竹下氏のところに駆け寄り、泣きながらこう話をしたそうだ。「辛かったのは、幼くして親が亡くなったことでも、家事でも弟妹の面倒でもない。私が辛かったのは、”親がいなくてかわいそうな子供”、と見るまわりの大人の目線だった。私は、”かわいそうな子供”じゃない。そう言ってくれたのは、竹下先生だけです。」彼女達は、今、子供ができ、子育てを楽しみ、幸せな家庭を築いているという。
 
不幸なのは、家事や暮らしのことよりも、個人の自由(勉強、部活、習い事など)を優先して育てられた子供が、大人になり、子供ができた時に、「子供を育てたくない。家事をしたくない。自分のことを優先したい。」という親になってしまうこと。
 
竹下氏は、小学生にこう質問した。「この中で、親よりも早く起きて、家族全員のご飯と味噌汁を作れる、という子供は、手をあげてください」これに手を挙げたのは、全校60人のうち、4人。そのうち2人が、我が長男と次女。何万回も講演をしている中で、全校100人中1人いるかいないか、だと言う。だから、ここはとても優秀な学校だという。でも、竹下氏はこうもおっしゃる。「手を挙げなかった子供達は、それが当たり前だと思っているでしょう。でも、違うんです。手を挙げた子供が、当たり前なんです。」と。
 
きっと世界的に見ても、子供は家族の仕事をするのが当たり前。一番早く起きて、かまどに火をつけるのは、子供の仕事だったり、お風呂を焚くのは子供の仕事だったりするわけだ。少し前の日本だって、ずーっとそうだったのだ。そうやって、子育てや家事が脈々と受け継がれてきた。
 
竹下氏は、たくさんのおばあちゃん達の前でも話をしたそうだ。「この中で、親から家事の全てを教わった人はいますか」と聞くと、100%うなづくという。でも、「それを娘に受け継ぎましたか」と聞くと、うなづく人はたった3%になるそうだ。子供を家事から解放させたい、良い教育をと、勝ち組になるよう育ててきた時代だった。その結果どうなったでしょう、と投げかける。
 
親が子供に教える大事なことは、暮らしの中にある。
 
写真は、先週の土曜日、カンビオさんに試食販売に行く日の朝。親よりも早く起きて、長男と次女が作ってくれたお弁当。家族7人分。

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